九州大学大学院薬学研究院
環境調和創薬化学分野

【論文】立体障害の大きなα,β-不飽和アミノ酸を合成する(Org. Lett. 2022)

2022年01月19日

 
 

Catalytic Dehydrogenative β-Alkylation of Amino Acid Schiff Bases with Hydrocarbon
Tetsu Ikeda, Haruka Ochiishi, Mana Yoshida, Ryo Yazaki, Takashi Ohshima
Org. Lett. 2022, 24, 369−373. DOI: 10.1021/acs.orglett.1c04042 



本研究について、先生方にコメントいただきました。

● 矢崎先生
「アミノ酸Schiff塩基のβ位のアルキル化のよるα,β-不飽和アミノ酸の合成に成功しました。これまでに、アミノ酸Schiff塩基を用いたα位のアルキル化反応が数多く報告されていますが、β位のアルキル化反応の報告例は限定的でした。今回、炭化水素をアルキル化試薬とする脱水素型のβ位のアルキル化に成功し、立体障害の大きなα,β-不飽和アミノ酸を合成することが可能となりました。」


● 大嶋先生
「α-アミノ酸のβ位アルキル化反応に関する本論文は池田くん(臨床B6)、落石さん(臨床B4)、吉田さん(臨床卒業生)の3人を中心として行った研究で、薬局実習、病院実習、薬剤師国家試験の準備などで多忙な中、頑張って研究してくれた成果です。よく頑張りました!投稿日とアクセプトされた日を見ていただけるとわかりますが、今回は特に大きな指摘もなくすんなりとアクセプトされました。」
 


実験を担当した池田くん、落石さんのコメントです。

●  池田哲
「研究者として化学の発展のために研鑽を積む悦びを、僭越ながら共有させていただきました。何かと質問の多い自分を快くサポートしてくださった先輩・後輩の皆さまには感謝の念がつきません。」
 
 ● 落石遥
「大変貴重な経験をさせて頂きました。丁寧に指導して下さった先生方、池田さん、ありがとうございました。」